自転車って、街角のどこでも駐輪できる自由な乗り物。
ここ数年でメジャーになった乗り捨て可能なレンタル自転車などは、歩道の真ん中に残されていることもあります(笑)
イギリスの道路交通法では自転車は厳密な車両扱いで、日本のように歩道を走ったりすることはご法度なのに、歩道の一部のような顔をして停めてあるのは何とも不思議な光景。邪魔なので動かそうとすると防犯用の警報装置が作動するので、触らぬ神に祟りなし状態で、歩行者が脇をすり抜けている光景も見かけます。
自転車は駐輪すると街の一部となるわけで、ストリートファニチャー(街路設備)の一部になるとも言える。
ベンチ、標識、案内板、ポストやバス停などと同じように、自転車が使う駐輪スタンドも色やデザインで周辺環境に調和することが理想的。そんな視点で見ると、駐輪してある自転車そのもののデザインと共に、全体風景としてとてもサマになっているなと思うことがある。
そういう場面に出くわすと、出来るだけ写真を撮るようにしています。
中でもお気に入りは、イーストロンドンで見かけたこの光景。
壁画とハート型の駐輪スタンド、にイタリア製オルモ社のヴィンテージ自転車が、色も雰囲気もハマってる。平地が多いロンドンで、ある程度脚力のある若者の間では定番のシングルスピードで、この界隈によく来るヒップスターの持ち物に違いない。
ロンドンで馴染深いストリート名が記された道路標識の、2本足を上手く利用して太めのケーブルロックを2重がけしている例。安全面でもバッチリ、幅もぴったりで自転車の高さも標識に対してバランスよく見えて、なんだか素敵だなと思った瞬間。
こちらは、近所のショッピング街で見かけた駐輪スタンド。
サイクルフープという自転車関係のプロダクトを作る会社のもので、街路で安全に駐輪できるようなデザインになっています。
地元の新聞を読むと「駐輪するサイクリストが歩行者を邪魔する」などといった不評も見かけますが、私はいいデザインだと思うなぁ。そういえば、上の赤いハートのフープもこちらの会社が作ったもの。「ラブフープ」というのだそうです。
一見、この自動車の型抜きが何を意味しているか、把握しづらいかもしれません。
でも少し引きで見ると、隣に駐車された自動車があって、それと見比べているうちに鈍い私も「ああそうか」と。
自動車1台分のスペースで、5台の自転車が停められるということですね。文字に頼らず、ビジュアルで訴えかける、良い例です。
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