ゴロゴロ転がって、ブドウを体の針に突き刺すところ、斬新でちょっと便利な使い方ですネ。まち針みたいになってます。
フィルムの最後に、英国図書館の所蔵品にインスパイアされた作品だと書いてあって。
Rochester Bestiary (ローチェスターの動物記)という本にあるハリネズミのイラストが元で、英国図書館サイトでも 閲覧できるようになっている。
ウィキペディアでは、アヒルや白鳥、ハイエナ、ラクダや象など実在する動物たちの他に、火の鳥やユニコーン、龍、はたまた人の頭とライオンの体を持つ「マンティコア」などが、しれーっと混じっているのが面白い。
こちらは、ロシア製のハリネズミのアニメーション。
1977年度にシカゴで何らかの映画祭に出品されたのでしょうね。夢の中のような、奇妙な穏やかさがあって好き。特に、馬のことを思い返しているハリネズミくんが好きです。
イギリスが特別なのかもしれませんが、ハリネズミに対して、人々は特別の愛着を持っているように思うのです。British Hedgehog Preservation Society という団体もあるくらいで。
近所の家庭菜園に仕込まれた赤外線カメラで、こんな写真が撮れたっていうメールが回ってきて、みんな「イエイ!久しぶりにいいニュースだぜ!」と大いに盛り上がり。今年6月のことでした。
去年でしたか、わたしが住んでいる通りのメールグループから派生して、「Hedge Siders(ヘッジ・サイダース)というハリネズミを応援するグループが生まれました。
Biodiversity(バイオダイバーシティー。生物多様性)は、都市周辺で失われていて。長い間を経てできあがった複雑で多様な生態系が人間の都合により、急激に崩されているというのですね。
英国では、ハリネズミくんはそのPoster Boy(ポスターボーイ。広告塔)的存在と言ってもいい動物で、でも近年、かなり目撃数が減っている絶滅危惧種。
わたしも、3、4年前に庭で一度見かけたきりでした。
そして、残念なことにこの下の写真は、今年の8月7日にわたしが見たハリネズミ。おそらく、車に轢かれたのでしょう。最初、この季節にクリの実が落ちているのかと思ったくらい小さく、直径5センチくらいでしたから、もしかしたら自転車や徒歩の人だったかも。サイズからするとまだ子供のハリネズミ。ちょっと悲しい写真なので小さめのモノクロで。
この写真の消失点から向こうは広大な自然公園があり、たくさんの人が借りている家庭菜園もあって、動物が多く棲まうエリア。
その公園に繋がる全ての道に「Hedgehog Crossing」(ヘッジホッグ・クロッシング。ハリネズミ通行中)という看板をつけようというアイデアをハリネズミ・グループに提案してみた。
Hedgehog Highway(ヘッジホッグ・ハイウェイ。ハリネズミ高速道路)という構想もあって、消えてしまったハリネズミに戻ってきてもらう環境として、各家の塀にトンネルを設けて、このあたりの庭を繋げるというもの。
夜行性動物で、食物や水を求めて一夜に3キロほど移動するというハリネズミ。人間同士の縄張りに阻まれて、自由に歩き回ることができず、餌取りにも不自由するというのですね。
このトンネルはハリネズミだけでなく、小動物が往来するハイウェイとして生態系維持に貢献するなのでは、という考えでもあります。この構想については話し合われるのだけど、巡らせるにはなかなか実現が難しい。ハリネズミが実際にいるよ、という看板をつけたら、知ってもらうことから興味を持ってもらえるかと。
後付けでなく、これから設置される塀には、あらかじめトンネルをデフォルトでつけといたらどうだろう‥というBHPSのアイデアもあり、面白そうですよネ。
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